2020AWEssence
2020/11/13
【白ニット】冬の“楽しい”はざっくりニットで作るvol.14
今年もあと少しでおしまい。年末に近づくと、1年頑張った自分への“ご褒美”を何にするか、考えるようになります。とても楽しい時間です(笑)。皆さんは、“ご褒美”って、どんなふうに決めていますか?
私は、“道しるべ”的存在であるかどうか、で選んでいます。
辞書の言葉を借りると“道しるべ”とは、「通行人が迷わないように、どこに通ずるとか、その道のりとか、進むべき方向とかを教える、道ばたなどに立てた物」のこと。
そう。「迷わないように」教えてくれる、というのが私には大事なんです。自分に寄り添いながら「こっちだよ〜」と示してくれる存在が。うんと上の自分とはかけ離れたところにある“憧れ”的存在よりも。
そういう意味で、今の私にはダイヤモンドのネックレスより、ハイブランドのバッグより、BEIGE,の服を買うことが“ご褒美”になっています。Vol.0でも書いているとおり、デザイナー宮下さんが手掛けるBEIGE,の服は“道しるべ”という言葉がぴったりだから。
宮下さんのチャーミングなお人柄、シャンと整っていながらもまったく威圧的ではない佇まい、周りの人を許容し気遣う懐の深さ、そしてそれがいろいろな工程で仕事する皆さんに伝染して・・・全部ひっくるめてBEIGE,の服ににじみ出ている。だから、私にとって“道しるべ”なのです。
BEIGE,の服は本当にシンプル。けれど、着ると「私、なんか素敵じゃない?」と鏡の前でニヤニヤしてしまう。今までに味わったことのない高揚感を味わうことができる。
今回の白ニットもしかり。輪郭がはっきりしていたり、霧がかかったようにふんわりしていたり、一定のリズムではなく凹凸のある編地が特徴。一見カジュアルなタートルニットだけれど、着てみると「おお♡」と驚く、リッチなざっくり具合なのです。それと、ざっくりニットってどうしてもボトムはすっきりさせたくなるけれど、このニットは大きすぎないサイズ感・丈感だから、ボトムも限定されない。例えば、写真で私がはいている、白のハーフパンツ。ブラウンのロングブーツを合わせれば、余裕のある大人のカジュアルが完成します。ゴールドのボタンが効いたワイドパンツと、冬のマリンスタイルを満喫するのも良さそうです。
最後に“ご褒美”の楽しみ方をもうひとつ。
クローゼットに飾ってうっとり眺めるのではなく、どんどん普段づかいすること。このBEIGE,の白ニットは、冬を楽しく彩りながら、これからの“道しるべ”的一枚になるはずです。
さて。2020AW、全15回のコラムは今回で終了。2021SSの展示会へもすでにお邪魔してきましたが、これまたとっても素敵。iPhoneのカメラロールはBEIGE,の写真でいっぱいです(特に黒のシャツワンピース、連写してしまいました♡)。ああ、このワクワク、早く皆さんと共有したい!!その日をまた楽しみに。
少し早いですが、皆さん、今年もありがとうございました!
ニット/¥39,000(税別)
パンツ/¥31,000(税別)
ショートパンツ/¥29,000(税別)
【profile】
1985年愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後上京し、約5年半、人材系企業に営業職として勤務。28歳でエディターを志し、転身。現在はフリーランスのファッションエディターとして小学館『Oggi』、講談社『mi-mollet』などで活躍中。またアパレルブランドや百貨店との商品開発、トークイベント、コラム執筆も担当。Instagram@kobayashi_bunでは日々リアルなコーディネートを更新中。noteではエッセイも。