2020AWEssence

2020/10/09

【ムートン】永遠の憧れ、冬の白vol.9

私には、似合うようになりたくて練習中のファッションアイテムがいくつかあります。

例えば、黒タートル。体にフィットする細リブの黒タートルニットを、髪をざくっとコンパクトにまとめ、赤リップをラフに塗って(あくまでラフに、というのがポイント)着る。

あとは、白シャツ。朝起きてすぐ、白シャツとデニムをパッと着て出かけられるようになれたら...。

共通しているのは、“気負わず”ファッションを楽しめるようになりたいという願望。ラクをしたいという意味ではなく、体に刻まれた経験や勘によって、ファッションを楽しめるようになりたいのです。

そういう意味で、このムートンシリーズも憧れ。ムートン自体、言わずもがな、スペシャルな素材です。でもそれを“ここぞ”というときに引っ張り出してくるのではなく、さらりと普段づかいできたら、こんなに素敵なことはありません。

「いやいや、ちょっと無理があるでしょ」と思ったそこのあなた(笑)! BEIGE,のムートンコートなら、叶いそうなんですよ。その理由は、ウールのリバー素材とコンビになっているから。前身頃と袖は、ギュッと毛足が密で柔らかい、ヨーロッパ原種の上質なムートンを使用し、ふっくらあたたか。それに対し、後ろ身頃と袖の内側、共布ベルトはリバー素材。
このしっかり肉感のあるリバー素材、実は【ACTON】のジャケットと同じもの。360度ぐるっとムートンだとゴージャスすぎて、着ていく場所を選びますが、リバー素材とコンビにすることで、ボリュームがダウンし、すっきり! ムートン特有の着太り感もありません。だから、“気負わず”羽織ることができる。ロング丈が王道ですが、より軽やかに着られるライダース風のショート丈もオススメです。また、フード付きベスト(トップ写真右)も。カーリーな毛並みに対し、こちらも後ろ身頃はリバー素材。コートのインナーとして着ると最高に暖かいし、コートスタイルのマンネリも防げそうです。

漂白したような白でもなく、ほっこりしがちな生成りの白でもない。誰かに圧倒的な存在感をアピールするのではなく、自分のために着られるようになれたら...。ああ、やっぱりムートンもまた、35歳、まだまだ若輩者の私の憧れです。

ジャケット/¥160,000(税別)
コート/¥240,000(税別)
ベスト/¥89,000(税別)

【profile】
1985年愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後上京し、約5年半、人材系企業に営業職として勤務。28歳でエディターを志し、転身。現在はフリーランスのファッションエディターとして小学館『Oggi』、講談社『mi-mollet』などで活躍中。またアパレルブランドや百貨店との商品開発、トークイベント、コラム執筆も担当。Instagram@kobayashi_bunでは日々リアルなコーディネートを更新中。noteではエッセイも。