2021SSEssence

2021/03/08

【春ニット】“人生で一度だけ”より何度もお世話になりたい春の服

3月に突入し、門出のシーズンを迎えていますね。

私が毎週楽しみにしている番組の某テレビ局プロデューサーや、朝の顔として一方的に(笑)親しみをもっている某女性アナウンサーの退社、そしてかわいいかわいい姪っ子の卒園・・・。

身近(に感じているを含む)な人の門出は、惜しむよりも大きな声で“おめでとう!”と祝いたいと思っています。

先日、前述の某テレビプロデューサーがラジオで、退職届を書いた話をしていました。初めての、おそらく今後の人生でももうないかもしれない、“人生で一度きり”の退職届。書き方の作法がわからず、妻や上司にお叱りを受けながら書き上げ、無事に提出した・・・という話がおかしくて、深夜にひとり、ケラケラと笑いながら聴きました。

退職や卒園・卒業、または結婚式・・・私たちは生きていると、多くの場面で“人生で一度きり”の言葉に翻弄されます。

数年前の自分の結婚式。

強い憧れはない方で、さほど気合いも入っていなかったはずなのに、いざ準備を進めていくうちに“人生で一度きりだから”と神経を使っていたことがありました。そんなとき姉から「まあ、“人生で一度きり”だけど、とはいえ“一瞬”だから〜」と言われたことがありました。そう、長い人生のうちでは、ほんの“一瞬”。人生の先輩である姉の言葉が腑に落ち、かなりラクになった記憶があります。

多くの“人生で一度きり”は“一度きり”ではないことも多々ありますしね(笑)。

さて、またまた前置きが長くなりました。

春の服って“人生で一度きり”とまではいかないまでも、なんだか気合いが入って、普段のテンションで選べなくなってしまっていることが多い気がします。めちゃくちゃ探し回ってせっかく買ったのに、あんまり着ていないな〜なんていう派手トップスを買った経験もあります。

今回紹介するのは、春のテンションを上げつつ、毎年着たいと思える、きれい色のニット。まだまだ寒さが残る3月や4月、ブラウスよりもなんだかんだ薄手のニットくらいが重宝するもの。

このニットは、とにかく着心地とフォルムが素晴らしい! のです。

素材は、シルクとコットンをブレンドした糸で、しっとりとしたツヤと毛羽立ちのない風合いが絶妙。しかも手洗いできるというから、暖かくなるこれからの季節にうれしい!

袖やタートルはピタッと体に沿うのに対し、脇や身頃はゆったり。丸いフォルムとなめらかなドレープ。体を入れてみるとなんともドラマティックなニットです。ボトムに合わせたのは、これまたさらりとした落ち感が美しいトラックパンツ。

ウエストと裾には細かくステッチをきかせて、センターにもステッチでメリハリを。いわゆるゴムパンツのイージーさに繊細さが加わって、他にない大人な雰囲気が漂う。さすが、BEIGE,です。

私の推しは“スカイ”(ブルー)ニットדコーン”(黄みのあるベージュ)パンツの配色。ニットは他にグリーンやホワイト、パンツは黒の展開も。

毎年春はやってくるから、気負わず“人生で何度もお世話になりたい”ニット&パンツをぜひ、オススメします。

新たな門出を迎えている人にも、いつもの季節を迎える人にも、素敵な春が訪れますように!ニット/¥28,600(税込)
パンツ/¥29,700(税込)

【profile】
1985年愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後上京し、約5年半、人材系企業に営業職として勤務。28歳でエディターを志し、転身。現在はフリーランスのファッションエディターとして小学館『Oggi』、講談社『mi-mollet』などで活躍中。またアパレルブランドや百貨店との商品開発、トークイベント、コラム執筆も担当。Instagram@kobayashi_bunでは日々リアルなコーディネートを更新中。noteではエッセイも。