2020SSEssence

2020/03/20

マウンテンパーカー】私が尻込みしていたワケvol.4

雑誌の企画でもweb連載の仕事でも、書くにあたっての私なりのこだわり
――それは、実物にたくさん「触れること」です。


タグやオンラインショップの備考欄を見れば、ポリエステルが○○%とか、△△産の希少なコットンだとか、そういうことはわかる。けれど、肌が感じる第一印象、「ぬめりがある」とか「チクチクしない」とか、そういうハッとする気づきこそ、お伝えしたいと思っています。

だから、触るだけに留まらず、実際に自分で着てみてしまう。このBEIGE,の連載の撮影時もそう。カメラマンさんが撮ってくださっている写真をモニターで確認しながら、次に撮影するアイテムを着た自分の姿も鏡でチェック。実際に着てみたほうが、素材の質やデザインの工夫がよくわかるから。「へ〜」「なるほど〜」と独り言をブツブツ言って、終いには、「あ〜これ買おう!」と、ただの試着室化したりもしています(笑)。

もちろん、今回のマウンテンパーカーも着用済み。今季トレンドのアウターだけれど、実は少し尻込みしていました。「デニム合わせだと、全身がカジュアルすぎるかな」「花柄のマキシスカートくらい甘めのものをミックスさせたほうがいいかな、でも持っていないな」...私のワードローブにはマッチしないかも...と。

けれど、着てみて、いい意味で裏切られました。だって、とっても薄手で軽い!ゴワッとしたアウトドア系のマウンテンパーカーを想像している方、それとはまったく違います。かといって、スポーティなシャカシャカ系でもない。デザイナー宮下さんによると、ポリエステルになんとシルクを打ち込んでいる、とっても密度の高いタフタ素材だから、ハリと鈍い光沢があるのが特徴だそう。うん、確かに。

「思い切りカジュアルなアウター」というマウンテンパーカーの一般論に収まらない、「ジャケットに近いきれいなパーカー」。デザインも比翼仕立てだったり、ステッチを入れないようにしたりして、とにかくシンプル。ただ、フードの紐のパーツはイエローゴールドで効かせていて、BEIGE,らしいモードなアクセントも忘れていない。

これなら、いつもの黒スキニーもとろみのあるベージュのフレアパンツも、そのまま合わせられそう!テーラードジャケットを羽織る感覚と全く変えなくていいんだ!と着てみて実感しました。

マウンテンパーカーをスルーしようと思っている、私と同じようなワードローブの皆さん。ぜひ、一度、ジャケットのつもりで羽織ってみてください。ハッとしますから♡

わかりますか?この絶妙な後ろ姿のニュアンス。薄手ながらフードは程よく立つし、裾を絞るとふんわり丸いシルエットにもなる。高密度なタフタ素材の成せるワザです。

袖のボタンは、くるみボタン。ボタンをパーカー本体と同素材で「くるむ」ことで、きれいめな雰囲気をキープしています。プラスティック製のボタンがむき出しだと、一気にカジュアルな雰囲気になってしまうから。

パーカー/¥45,000(税別)


【profile】
1985年愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後上京し、約5年半、人材系企業に営業職として勤務。28歳でエディターを志し、転身。現在はフリーランスのファッションエディターとして小学館『Oggi』、講談社『mi-mollet』などで活躍中。またアパレルブランドや百貨店との商品開発、トークイベント、コラム執筆も担当。Instagram@kobayashi_bunでは日々リアルなコーディネートを更新中。noteではエッセイも。