2018AWEssence
2018/10/24
【Vネックニット】大人の「逃げない」Vネックあります!vol.12
「小林さんってクルーネックのイメージですよね」とよく言われます。ええ、たしかにクルーネックばかり着ています。私のクローゼットを眺めると、Tシャツもニットもクルーネック。あとはスタンドカラーのシャツやタートルネックのニットが、季節によっては入り込んでくる。なにが言いたいかというと、「Vネック」がほとんどないのです。
Vネックは避けて通ってきました。その理由はずばり、私の体型。154cmでSサイズと呼ばれる身長、下半身はしっかりめ。腰が張っていて、運動部だった学生時代はキュッと上がっていたはずのヒップも、運動をまったくしなくなった今、下へ横へ。「安産型」なんて言われるけれど、妊娠も出産もまだ未経験のため、真偽のほどはわかりません。……ん? いやいや、下半身の悩みは今回は置いておいて(笑)、Vネックを避けてきた理由は上半身にあります。
ボリュームのあるヒップ周りに対し、上半身は本当に肉不足。あばら骨が透けているデコルテ、いわゆる「まな板」なバスト。以前試着室でぴたりとしたVネックニットを着てみたときのこと。あばら骨はあらわになるし、胸の小ささはいつもに増して際立つし…で、なんだかかわいそうな私が鏡の中にいました。もちろん、そっと脱いで退室しました。
ここまで「Vネックを着ない!」と書いてきましたが、このコラム、いちばん下までスクロールしてみてください。【profile】写真でちゃっかりVネックを着ています(笑)。これ、昨年はじめて買ったVネック。あるブランドのカーディガンで、Vネックの幅、深さが絶妙なため、かわいそうに見えないんです。そんな経験ははじめて。うれしくて、【profile】写真にまでしているくらい。着すぎてのびてきている? 大丈夫か? と心配している矢先、BEIGE,にもありました。私をうれしくさせてくれるVネックが!
それが【LISS】のVネックニット。昨年着ていたVネックはカーディガンというのもあり、正直、大きめのボタンのディテールがいろいろな悩みを紛らわしてくれていました。が、このBEIGE,のニットは、どストレートなVネックニット。ボタンをはじめ、装飾はなし。でも…なんかいい! 角度が緩やかなV字で、深さもあばら骨ゾーンより手前をキープ。繊細で細いウールを100%使っているので薄手なのですが、身頃がゆったりめのつくりで、バストが大きいとか小さいとか、もはや気にならない。試着して鏡をのぞくと、顔がどこかシャープな私がそこに! 「これ、二日酔いで顔が浮腫んでるときとか、ぴったりじゃん!」とニンマリ。
世のVネックを避けている女性の皆さん、「優しいVネック」ありますよ♡上/バックスタイルをズーム。すその後ろが燕尾服(えんびふく)のように少し長く、スリットが入っています。これ、BEIGE,のアイテムには度々見られる、ブランドのアイコン的デザイン。
下/あえて縫い目を表に出してアクセントに。シンプルな薄手ニットだけれど、のっぺり感がないのはこのおかげ!
ニット/¥23,000(税別)
【profile】
1985年愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後上京し、約5年半、人材系企業に営業職として勤務。28歳でエディターを志し、転身。現在はフリーランスのファッションエディターとして小学館『Oggi』、講談社『mi-mollet』などで活躍中。またアパレルブランドや百貨店との商品開発、トークイベント、コラム執筆も担当。Instagram@kobayashi_bunでは日々リアルなコーディネートを更新中。noteではエッセイも。