2019SSEssence

2019/03/22

【オーガンジー】春、あえて黒を着るためにvol.10

先日、BEIGE,の2019AW展示会へお邪魔しました。なぜか1時間勘違いしていたようで、会場はクローズしたてで外部の方はゼロ。ちょうどショップスタッフの皆さんが集まっていて、デザイナー宮下さんが各アイテムの説明をしている最中でした。そんななんとも空気の読めない私に、「どうぞどうぞ〜」と快く入場を許してくださり…ありがとうございます!

皆さんの邪魔をしないように、そーっとそーっと、でも前のめりで次の秋冬のサンプルを拝見したり、iPhoneのカメラで撮影したり。すべて見終わって、とっととお暇すべきなのですが、デザイナーチームとショップスタッフチームのやりとりを遠目で観察させていただき……あれれ、我ながらなんとも図々しいですね(汗)!

「このカットソーはニットとのレイヤードがおすすめだから、ぜひお客様に提案してほしい」(byデザイナーチーム)、「裾のカット、ファーストサンプルのほうが素敵ですね」(byショップチーム)、「そうね〜、修正しましょう!」(byデザイナーチーム)など…。どちらかが一方的にというわけではなく、お互いに意見交換をしている様子にとてもワクワクしました。展示会で作り手ご本人からお話をうかがうのも、店頭で質問しながら買い物するのも大好きな私にとって、図らずも美味しいところどりのような、夢のような時間でした。

今回紹介する【DORA】シリーズも、半年前に行われた2019SS展示会で初めて拝見したときからずーーっと発売を楽しみにしていたもの。透け感がありつつもハリ・コシのあるオーガンジー。それをブラウス、ジャケット、ベストと、カタチを三変化させていて、どれもオーガンジーの使い方としてとても新鮮!

それに、春はなんとなく軽やかさを求めてパステルなどの淡い色を選びがちですが、「あえて黒を着るのも素敵」と、気づかせてくれました。黒だからこそ、肌の透ける分量を多くしても妙ないやらしさがないので、胸元のカットが深い、パッドつきキャミソールをインナーに。あと肌の質感も重要。ガサッと乾いたオーガンジーから、カサカサの肌が透けていては台無しです! お風呂あがりにボディオイルを塗り込み、クリームを重ね、しっとり湿度の高い肌にしておきます。

…なのですが、かくいう私。この春は花粉症デビューをしてしまったようで…ここ数日で肌がかなり揺らいでいるんです。でも半年間着るのを楽しみにしていたこのオーガンジー。「花粉なんかに負けるわけにはいかない!! 」とますます肌磨きに励んでいます。上/ベストは夏にさらっと一枚で着たい。ファスナーが上下両開きで、デコルテや裾の開き具合が調整できます。品のいいシックなゴールドまでも、BEIGE,らしい!
下/ああ、美しい貝ボタン! 私、実は「ボタンフェチ」でして、ランキングを作るとしたら、貝ボタンはベスト3には入ります。光の角度によって色の深さや光沢感が変化して…眺めているだけで幸せ!

ブラウス/¥23,000(税別)
ジャケット/¥41,000(税別)
ベスト/¥39,000(税別)

【profile】
1985年愛知県名古屋市生まれ。大学卒業後上京し、約5年半、人材系企業に営業職として勤務。28歳でエディターを志し、転身。現在はフリーランスのファッションエディターとして小学館『Oggi』、講談社『mi-mollet』などで活躍中。またアパレルブランドや百貨店との商品開発、トークイベント、コラム執筆も担当。Instagram@kobayashi_bunでは日々リアルなコーディネートを更新中。noteではエッセイも。