News

News

ジャケットが生まれるところ ジャケットが生まれるところ

Life + BEIGE,
2017.01.10
ジャケットが生まれるところ


   蔦屋書店が運営に参加し、新しい公共図書館のあり方として注目を浴びた武雄市図書館がある武雄温泉駅。駅から車で10分程度のところに、BEIGE,のジャケットやコートが生まれる縫製工場「ゼネラルクロージング」がある。

2GE01.jpg

   1973年に創業し、もともとは100%メンズの工場。80年代からウィメンズをはじめ、オンワードのアイテムも手掛けるようになった。BEIGE,は、ブランド設立当初からずっとこの工場と一緒にコレクションをつくってきた。ウィメンズをはじめた当初は、どうしてもメンズの堅さが出てしまっていると言われたそうだが、それはメンズテーラードの良さを知っているということでもあり、その知識と技術は、メンズジャケットをひとつの指標として捉えるBEIGE,のジャケットづくりにとって、ある意味ではありがたいことでもあった。

2GE02.jpg

   工場で行うジャケットづくりの工程は大きく分けて4つ、パターンと裁断、縫製、プレス・アイロン。実際の製作に入るに先立って、まずサンプルづくりが行われる。何度も納得がいくまでBEIGE,のデザイン・パターンチームと工場でやりとりを行なうのだが、サンプルを郵送して電話やメールでやりとりを済ますブランドもあるなか、BEIGE,チームは毎シーズン工場を訪れ、細かな修正をその場でやりとりしながら行なっている。「BEIGE,さんは難しい生地が多くて大変なんです」「薄く、軽い素材が多いし、プレスの具合もオーダーが細かい(笑)」(工場長)。

2GE03.jpg

2GE04.jpg

   まずデザインチームから届いたパターンのデータを、縫製やアイロン後の生地の伸縮など仕上がりを想定して微調整を行なう。フィックスするまでのサンプル段階はすべて手作業でパターンを調整し、切っていく。この細かな調整を上手にできないと縫製箇所からヨレやシワが生まれ、イメージするシルエットにならない。
   型紙が決まると、そのデータを入れた裁断機で1枚の布から1着分のパーツを切り出すのだが、機械を通過すると一気にすべての型が切れた状態で出てくる。機械用のデータは、USBメモリーに切り替わりつつあるのだが、なんとまだフロッピーも現役。なかなかの衝撃だ。

2GE05.jpg

2GE06.jpg

2GE07.jpg

2GE08.jpg

   裁断された生地は縫製へ。BEIGE,のジャケットの縫製はおよそ130の工程からなるが、これは他の女性もののジャケットに比べて工数が多い。BEIGE,のジャケットの象徴でもある金のパイピングや襟の独特な立ち上がり、腕振りに合わせて前側に少し傾いた肩と腕のライン、随所で使われる千鳥ステッチなど、「細かな一手間が多く、普段のジャケットづくり以上に手作業が必要で、製造数を増やすのが大変」だと工場長は話してくれた。

2GE09.jpg

2GE10.jpg

2GE11.jpg

2GE12.jpg

2GE13.jpg

2GE14.jpg

   柔らかい生地が多いBEIGE,は、ひとつひとつのパーツのつなぎ目や布の合わせた箇所の処理など、細かな注意を払わないと、着心地にも見た目にも滑らかな美しさがなくなってしまう。

2GE15.jpg

2GE16.jpg
   
   縫製が終わると1着1着を検査。ウェストの絞りやライン、腕の左右取り違えやステッチに間違いはないか、縫い代はミリ単位で確認し、NGがあれば戻してやり直し。

2GE17.jpg

2GE18.jpg

  ボタンなどを付けたら、次はいよいよプレス、アイロン作業。BEIGE,の軽く、羽織るようなジャケットは、ここが大事な工程になる。ボディコンシャスにならず、男性的でもない、女性らしい柔らかさを残すためには絶妙なプレス具合が必要。軽さとシルエットを出すべくやさしく仕上げながら、メンズジャケットの持つつくりの良さも残す。

2GE19.jpg

2GE20.jpg

2GE21.jpg

2GE22.jpg

2GE23.jpg

2GE24.jpg
 
   プレス、アイロンがけの作業は最後の検査で、非常に細かな点までチェックされ、いくつもやり直しを指示される。

2GE25.jpg

2GE26.jpg

2GE27.jpg

   完成して発送を控えたジャケットの連なりは壮観だ。シワひとつないジャケットが纏われるのを待っている。

2GE28.jpg

2GE29.jpg